自衛官時代に鍛えた体力、辞めて4カ月ともなるとかなり衰えを感じます。意識的に運動しようとは考えているものの、「外が寒くて走りたくない!」とか、「時間がない」とか、自分に都合の良い言い訳を作ってしまい、なかなか行動できないですね・・・。
自衛隊においては、課業中、要は仕事の中で運動をして体力をつけています。けっこう部隊とかでは、毎日2時間くらい体育をしたりしますよね。自衛官が課業中に体育をできるおおもとの根拠は、自衛官は服務の本旨(宣誓)の中に「~、心身を鍛え、~」という一文が入っていて、有事に際して必要な体力を養うことが義務づけられていると解釈できます。「体を鍛えるのも仕事」という意味では、「お金をもらって体を鍛えれるなんて、プロのスポーツ選手か自衛官しかない」のではないでしょうか?このようなプラスの方向の解釈が、辛いと思っている体力練成を乗り切るきっかけとなってくれればうれしいですね。
入隊前に運動歴のない人でも、自衛隊に入ったらそれなりに体力がつきます。逆に運動経験のない人の方が、体力作りにはまるような印象があります。各駐屯地には、トレーニング施設や場所によってはプールもあるので、お金をかけずに自分の意志さえあれば体力を作れるのです。
私の自衛隊経験では、①泳力が格段に向上したこと②自分で体力を維持向上させるきっかけになったことの2点が良かったこととして挙げられます。
①泳力が格段に向上したこと
私は、子供の頃の水泳は小学校までしかなく、小学生時代も10mくらいしか泳げませんでした。しかし、防大では、1年生の夏季定期訓練で8Kmの遠泳があります。入校時の泳力測定では、もちろん何もしていなので、泳げるわけもなく、記録は8m(壁けって終わり(笑))でした。しかし、本番を目指し、自衛官の教官型による熱の入った指導による平日ほぼ毎日の練習で、1カ月くらいで平泳ぎならほぼ無限に泳げるようになりました。その時の私の平泳ぎの評価は「〇〇学生の平泳ぎは、スピードは全くないけど遠泳には最適な平泳ぎ」でした。そのおかげで本番では、隊列を組んだ際の最前列で、比較的、泳力の足りない学生のバディを務めて難なく遠泳をクリアをすることができました。また、泳げるようになったきっかけで、幹部に任官後の独身時代、課業が終わってから駐屯地のプールに行って水泳の練習をして、クロールもそれなりに泳げるようになりました。
②自分で体力を維持向上させるきっかけとなったこと
自衛隊で体力練成をやっていると、自分の中で運動することのハードルが下がります。それが、「ちょっと時間があるから走ろうかな。」「この5分で腕立てでもしようかな」という意識になります。それが、自分の習慣となり、人によってはハードなトレーニングにより体力を「向上」させていけるのでしょうし、また、強度の低いトレーニングにより「維持」することを重視する方もいるでしょう。私は、自衛隊を辞めてからは、「健康のための運動」を心がけています。「向上する」という目的は置いといて、「健康であるために体力を維持すること」を目的としています。なので、駆け足も30分くらいを週に2~3回くらい、家での筋トレもストレッチ・腕立て・腹筋・背筋くらいです。
先日、休みの日にジョギングをしました。頭をからっぽにして走れることはとても良いことです。自宅の周りには、からっぽにして走れる畑道がたくさんあるので、とても助かります。からっぽにしている分、いつもは考えないようなことが頭に浮かんできたり、それが別の何かに結びついて良いアイディアが生まれたり、昔の思い出がふと思い浮かんだり、、、運動することは、思考や気持ちの整理もできて、とても良いことだと思います。
最後に、とてもとりとめのない内容になりましたが、「目的に応じた強度で運動習慣することは極めて重要である。」というところです。あなたの運動をするきっかけになれば幸いです。