今回はふるさと納税のやり方についてその概要と私の経験等を踏まえた注意点について解説します。
4 実際の「ふるさと納税」のやり方は?
ふるさと納税を行うサイトはたくさんあります。有名どころでは「さとふる」でしょうか。私は、楽天でふるさと納税をしています。楽天の場合、ふるさと納税にも楽天ポイントが付くので、おいしいのです。
実際やってみるとわかるのですが、「さとふる」にしろ「楽天」にしろ、ふるさと納税自体は、ネットショッピングと何ら変わりません。①サイトに登録する②自分の好きな返礼品を選ぶ③購入手続きをする④料金を支払う、以上の4ステップです。ただし、この際、注意点があります。その注意点を5つ解説します。
注意点①控除限度額を事前に計算しておこう
ふるさと納税の納税額には限度額があります。計算自体はややこしいので、私もわかりませんが、例えば令和3年分の1年間のふるさと納税限度額は令和2年の所得により決まります。そのため、職場からもらう源泉徴収票で限度額をシュミレーションしておいた方が良いです。限度額を超えると無駄な納税になってしまいます。(邪推ですが、国はこれも狙っているのでしょう、か?)シュミレーションはさとふるなどで登録していなくてもできますので活用してください。
限度額について触れたので、補足すると、「ふるさと納税を最大限活用」するには、以下の公式に着意する必要があります。
(寄付金額合計)×30%-2,000円=儲かった額 です。
「(寄付金額合計)×30%」は、返礼品の価値です。前述しましたが、返礼品は寄付金額の30%相当のものとされています。2,000円はふるさと納税の申告に際し、発生する費用です。確定申告もしくはワンストップ制度で申告したら勝手に負担させられます。
例えば、自分の限度額が5万円で、寄付金額1万・返礼品10Kgの米を5回分ふるさと納税したとします。この場合、
5万×30%-2,000円=13,000円分の儲けであり、見方を変えると実質負担2,000円で、15,000円分の米50Kgを得たという見解もできます。もっと端的には、「2,000円で米50Kg」です。お得でしょ?しかし、繰り返しますが、きちんと確定申告またはワンストップ制度での申告をしないと駄目ですよ!
この式が表す通り、限度額が高ければ高いほど(=所得が多いほど)利用した方がお得です。なんか「金持ちはもっと金持ちになる」みたいな感じですね。
注意点②ワンストップ制度を利用する時は忘れずに。
私は確定申告派なのでワンストップ制度を使ったことはないのですが、上記の②料金を支払う時の入力時に、必ず「ワンストップ制度を利用しますか?」的な選択でますので忘れずに。後から、ワンストップ制度に切り替えることもできるようですが、相手は自治体なので、反応が遅いので注意です。
ちなみに、6回以上ふるさと納税を行っても、5自治体以内であればワンストップ特例制度を使用できます。
また、ワンストップ制度にしろ確定申告にしろ、ふるさと納税をした自治体が発行する寄付金控除証明書は必要になってくるので捨てないようにしないといけません。自治体からの寄付金控除証明書は、返礼品と同じタイミングで来るとは限りません。私の経験的には、返礼品の到着より早めに来ることが多いです。また、封筒に入ってくることが多いのですが、自治体からのふるさと納税のお礼の手紙や、自治体の紹介のビラに交じって入っているので、間違って捨ててしまうこともありますので注意してください。(邪推ですが、自治体はこれを狙っているのではないか・・・。)ちなみに、無くしても自治体に連絡したら再発行できます。
注意点③返礼品は届くのに時間がかかる。
相手が自治体なので、届くのが遅い&いつくるかわからないです。「忘れたころにやってくる」くらいの感覚でいた方が良いかと思います。さすがに、生鮮食品は鮮度等を考慮して発送されてくると思いますが。
注意点④返礼品によっては発送時期に制限がかかっていることがある。
例えば、米。「〇〇町 令和3年新米10Kg、寄付金10,000円!」というものをよく見かけますが、これは、今年の新米なので、発送が今年の11月頃になります。必ず注意書きで書いてあると思いますので、特に旬のあるような食品関係(農作物が多い)の返礼品を選んだ時は発送時期に制限がかかっていないか注視が必要です。
注意点⑤実際、住民税が控除されているか、自分ではわかりづらい
きちんと確定申告(またはワンストップ制度適用)をしたならば、住民税が控除されます。まず、住民税の徴収についてざっくり解説すると、徴収には、①普通徴収②特別徴収の2つがあります。①普通徴収は「あなた個人で住民税を収める」ものです。ですから、自治体から毎月の納付書が送られてきてあなたが金融機関等で納付をしなければなりません。②特別徴収は「職場があなたの給料から住民税を天引きして納めてくれる」ものです。ですから、給与明細等に「住民税」とか書かれて給料から引かれていると思います。ちなみに、その年の所得が100万以下の方は、そもそも住民税を支払う必要がないため、支払っていないという方もいらっしゃるかと思います。
また、住民税の納付額は、6月に決定します。以下、たとえ話で解説します。(住民税は奥が深いので、ざっくり解説です。本当はもっと複雑なのです。)
例えば、令和2年分で5万円分のふるさと納税をして、確定申告をしました。令和2年の確定申告に基づく住民税は令和3年6月から徴収となります。なので、住民税の額が変わるタイミングは6月以降の納付額になります。この実際の納付額がどれだけになるか、計算式が複雑なようで私もわかりませんが、初めてふるさと納税をした方はおそらく減っているはずですが、令和2年で所得で上がっている人は、その上がった分の住民税とふるさと納税分の控除されて住民税での差し引きで、結局、前年より住民税が上がっていることがあります。実は、私もこのパターンでした。どうしても不安な方は、住民税が決定したら①普通徴収の方は自治体から②特別徴収の方は職場伝いに、決定通知書がきますので、そちらに記載された問い合わせ先に電話したら、ふるさと納税分の控除が適応されているか確認することができます。私もこれをやって確認しました。
以上で私の経験等も踏まえたやり方と注意事項の解説を終わります。実際、やってみたら、そんなに難しいことではありません。初めてやると、ちょっと手間に感じますが、2年目以降は要領もわかっているので、そこまでの手間を感じませんでした。繰り返しますが、申告を忘れないことだけは心に刻んでおいてください。ただし、忘れていても5年以内なら修正申告ができますが、自治体の寄付金控除証明は必要になるはずです。
ふるさと納税を十分に活用しましょう!!
[…] 参照:第1回「ふるさと納税」のススメ、第2回「ふるさと納税」のススメ […]