自衛官を退職して1週間後、新しい職場で働き始めました。転職をして約9カ月が経とうとしています。
自衛隊しか知らない自分にとって、また、転職後の仕事が新業種(自衛隊で言えば、会計科に近いお仕事です。一般的には経理に近い)であったため、右も左も自分が何がわかっていないかもわからず夢中で教えてもらうことを吸収する毎日(9カ月たった今も)です。
自衛官としての経験が役に立ったこと
新卒にはない、自衛官からの転職中途採用者として、最初の勤務をしている時に褒められたのは、「上司の掌握下に入る」ということでした。自分からしたら、何も難しくもなく、当たり前のこと。①現在の自分の仕事の進捗を報告②仕事の完了目標の掌握③上司の企図を適時掌握する(その日の朝と仕事終わり)、これらの3点を意識して行うことが出だしの働き始めの評価につながりました。
私の新職場は、以前と比べると少人数の職場です。従業員が20人に満たないくらい。しかし、世間一般の「会社」と呼ばれる主に中小企業は、それでも多い方なのではないでしょうか。このあたりの感覚がすでに新鮮なものでした。
更に、実際に動くチームは、私を含めて3人とかなり小さいです。人数が少ない分、コミュニケーションが活発というわけでもなく、ただ淡々とまかされた仕事をこなしてそれが積み重なっていく、・・・それが、1週間、1カ月、1年と積み重なっていくといった感じで、悪く言えば大きな変化もなく、良い意味では安定して毎年ほぼ同じことをやれる、そんな仕事です。
また、職場の平均年齢もやや高く(平均45歳くらい?)、私が中途で採用された段階で、年齢的には下から3番目、立場的には一番の下っ端からのスタートです。下っ端であるがゆえに、「周りの人達のかゆいところに手が届く」存在を目指しているのですが、まだまだ全くそこまでに至らず・・・。
今、仕事で感じている悩み
〇 報告・連絡・相談のバランス、「すぐに報告しろ!」と「なんでもかんでも報告するな!」の矛盾
〇 「わからなかったらすぐに聞け!」と「自分で考えろ!」のバランス
〇 「去年もそうなっていただろ!」と「今年は今年!去年とは違うだろ!」のバランス
おそらく、組織で働く時に共通していると思うのですが、上記の矛盾が頻繁にあります。私の感覚的には、自衛官時代より、これらの矛盾の発生の頻度は高いと思います。
さっき「わからなかったらすぐに聞け!作業が進まない!」と言われたのに、質問すると「資料を見て自分で考えろ!」と言われる。
以前、資料作りの際に「基本的に、去年と変わらないから!」と言われ、今年の資料を過去の資料を見ながら(もちろん去年のこととか知らないからそもそもわからない)作ったら、「今年は違うから!」と、自分が知らない情報をさも当たり前のように言われる・・・。
ほんと、心の中では「そんなこと知らん!」と連呼しています(笑)
自衛官は、自衛隊内での階級・職務による上下がはっきりしているため、「報告を受けたら上司の責任」「相談されたら、何らかのものを返す」「過去の経験も大事だけど、法令・規則による根拠も重要」など、そのような意識が植え付けられているため、上記のような矛盾の発生が少なかったのではないでしょうか。実際、上記のような矛盾は、上司に対して不信感を生みます。自分が上司になったら気を付けておきたいものです。
特に、専門性の高い職は経験・知識(資格等)が必要、必然的にそれらを得るための時間が必要
まだ、転職して9カ月程度ですので、たいした仕事もまかされない今のうちに、少なくとも知識を得ようと努力を続けています。仕事に必要な勉強を進めて、それに関連するような資格も取れれば、目に見えて自分でも知識を得たという実感ができるので、更なる進化を実感できます。
経験は、仕事をこなせば嫌でもついてきますが、得た知識を活用しつつ実践経験を蓄えると成長の加速度が増していきます。そのような、正のスパイラルを目指していけば、きっとうまくいくはず!
また、私の実感ですが、仕事で得た経験・知識・技術が私生活で直結するものならば、更に成長の加速度が増していくと実感しています。私の場合、今の職では、資産運用に役立つような知識や考え方が含まれることが多く、仕事の中でも興味を持って学ぶことができます。以前の自衛官としての仕事は、防衛・安全保障分野の色が強すぎて、自身の私生活に直結するようなことはほとんどなかったため、そういう面では今の仕事にやりがいを感じることができています。