幹部自衛官から転職して、もうすぐ1年が経とうとしています。
この1年で、だいぶシャバの人間としてなじんできた自分ですが、今回の記事は、人生において私生活と仕事のバランサーである「休日」に焦点を当てて、自衛官時代と比較したいと思います。
「安定」のシャバ、「盆暮れ長期」の自衛隊
公務員は基本的に土日祝日お休みですが、自衛隊では、普通に土日に訓練が入りますし、当直勤務・警衛の特別勤務や休みでありながら初動待機という1時間以内に何かあったら出動(出勤ではなく、”出動”です)しなければならない勤務もあります。しかし、その分貯まった代休は、お盆と正月前後で長い休み、また、GWなどの飛び石連休などは代休奨励日で長めの連休を作りだしたりと、比較的”長期”の休みを取ることができます。ただし、休みの間も前述の当直やら初動対処やらが入ってきたりしますけど。
また、幹部は、陸曹士より代休が貯まりがちです。私は、年次休暇は全くといっていいほど使ってません。代休も消化できず、1年の期限切れで多くを失っていました。周りの方々もそうだったので、「そういうものだ」くらいの気持ちで割り切っていましたが、今思えば、もっとせめて代休は消化しておくべきでした。
私の現在の”シャバ”での休日は、完全週休二日&祝日休みです。まさにカレンダー通りです。また、お盆休みは4連休くらい、正月休みは6連休くらいで、「仕事がない週はない」=「毎週1日以上は勤務日がある」という感じです。
私自身の評価⇒リズムが安定しているシャバが良い
どちらの休みのリズムが良いか、人によって変わるとは思いますが、私自身は、安定しているシャバの方が良いと思っています。なんなら、連休いらないから、週の真ん中くらいに休日がほしいです。日・水曜日休みとか・・・。
休みが長すぎると逆に疲れますし、やることがなくなります。
実際、休みの日数を計算してみた
ご参考までに。前提として、自衛官時代は①中隊長②学校教官③幕僚の3パターンで記憶の範疇で計算します。シャバは現在の状況です。また、年間の土日は104日、祝日は16日で計算します。
【 自衛官時代 】
①中隊長
1年で代休は20日くらい溜まっていました。年次休暇を消費した記憶はありません。自衛隊の夏季休暇は特別休暇として3日、年末年始も3日は取れます。(日数うろ覚えです)
104(土日)+16(祝日)+6(夏・年末年始)-20=106日
中隊長時代は、休み中でも初動対処がありました。なので、電話が鳴るのがとても嫌でした。
②学校教官
どこの自衛隊の学校教官にもよりますが、基本的にカレンダー通りなのですが、平日の代休を取りにくいという特性があります。代休は、1カ月で1.5日(2カ月で3日、というか、1カ月で2日くらい溜まるが、2カ月に1回平日で代休消化みたいな感じ)貯まる感じです。年次休暇は、代休とのバランスを考慮しつつ7日くらいは取れていた記憶があります。夏・年末年始は一緒です。
104(土日)+16(祝日)+6(夏・年末年始)+7日-18=115日
③幕僚
私の中で、もっともブラック(後述しますが自分でブラックにしていた・・・。)だったのは、この幕僚時代。休日数は、概ね中隊長時代と一緒ですが、私は、平日の終わらない仕事を休日にゆっくりすることが好きでした。休日、私服で出勤して、電話のならない中で、時折お菓子を食べながら働く・・・そんな”自分で勝手にブラック”をしていました。まだ独身であったこともあり、おそらく、土日のどちらかは”ゆっくり働く”、そんな感じでした。
54(土日どちらか)+16(祝日)+6(夏・年末年始)-20=56日
いや、さすがにもうちょい休みあったかな(笑)
【 シャバ(私の場合) 】
前述の通り、完全週休二日、祝日休みです。これに加えて、盆2日の休み、正月は土日を含まず3日くらい休み、そして、なんやかんや毎月1日ペースで有給を取っています。
104(土日)+16(祝日)+5(夏・年末年始)+12日(毎月1日ペースの有給)=137日
計算してみると、けっこう休みがありますね。中隊長時代より1カ月も多く休んでいます。その分、自衛官時代の給与の半分ですが(笑)
自衛官時代に辛い思いをしたからこそ、家族と過ごす、自分の時間が多い今の休日が輝きを増します。あまりにも、仕事に時間を割きすぎると、退職した後に何をやっていいかわからなくなりそうですね。