【自衛官時代の思い出】転勤の教訓

引越

自衛官にとって転勤はつきもの。陸上自衛隊は、3月末の人事異動の内示もでたようですね。近ければ、同じ建物の”スリッパ異動”、遠ければ1000Km以上離れた全く土地柄も知らない地域。特に、幹部自衛官の方は、2年1回くらいは、遠近の差はあれど異動し続けていることかと思います。

今回は、私の転居を伴う異動・引越の教訓事項についてお話します。

1 自衛官の方は、転居を伴う異動が発生することを見越して事前に家族と相談しておく

「異動が決まったら家族に相談する」のではなく、あらかじめどうするのか話合っておくことが重要です。住居のこと、子供のこと、・・・決めておくこと、先がわからなくて漠然とするところはあるかもしれませんが、勇気をもって話しておきましょう。もしかしたら、その中で、思ってもみなかった選択肢が最良になるかもしれませんよ。例えば、今後、単身赴任が続く可能性が高ければ、子供や実家のことも考えて、思い切って転職するとか。転勤しなくとも良いように上司に相談するとか・・・。ただ、国家公務員である自衛官は、そもそも全国異動を前提としています。だから”国家”公務員なのです。それはそうですが、約25万人くらいの大組織である自衛隊で、自分一人が全国異動できないから組織が成り立たないということはありません。家族と相談の上、上司にも相談してみましょう。

2 転居を伴う異動の話がきたら、内示前でも引越の見積&業者確保をする。

引越の調整は「内示がきてから・・・。」などといってられません。直ちに「引越業者見積一括サイト」に登録して、引越の見積を複数とりましょう。この際、住居が決まっていなければ、とりあえず最寄りの官舎で見積を出してもらえば良いと思います。また、業者によっては、転居先が確定していないと見積すら取ってもらえないところもありますので、そこはうまくやりましょう。あくまで、見積ですので正式な契約ではありませんから。仮に、見積の条件がよく、異動が決定していない前段階でも契約したい場合は、自己都合でキャンセルする場合の条件も確認しておくと良いと思います。「自衛隊は結局、命令がでるまで異動が決まりではなくて・・・。」等、うまくやることも大事です。

 

3 引越を安くするコツ

① 複数業者で見積、競合させる。

これは、安くするために必須です。さらに、相手との駆け引きとのコツとして、業者の見積についてまとめた一覧表みたいなものを作り、引越業者の見積時、明らかに「複数見積を取ってますよ。」アピールをすると良いと思います。その一覧表の中には、もっとも長距離の引越であれば安くあがると噂される、JR貨物での見積(日通とかがやってますね。)の結果を予定で良いからいれておくとなお良いです。引越の見積の時、必ず「他の業者さんにも見積を取ってますか?」と聞かれます。その時、「取ってます。他の業者さんはこんな感じです。」って手作り比較一覧表を出し、この「JR貨物を使うやつとどっちか迷ってて・・・」というと、値段を下げてくれたりします。また、別の業者の見積を見て「うちならこれよりもう少し安くできますよ。」と頂けたり。なお、JR貨物を使うものは安いのですが、コンテナで運ぶので、家財が痛む可能性が高いそうです。また、運搬の日数もトラックでの運搬より、時間がかかったり、下すための時間も制約があったりします。その分、値段も安いのです。

また、もし最安の見積会社が変わったら、いったん見積を取った会社へ「あの会社は、〇〇円でできるといってますけど、もっと安くできますか?」と再交渉するのも手です。このようなやり取りをしていると安くできますが、その分、手間と時間が必要です。

② 思い切って、家電の買い替えも検討してみる。

例えば冷蔵庫。引越を期に、買い替えるというのも一つの手です。引越見積時に「冷蔵庫は運ばなくて良いので、もうワンサイズ小さいトラックになりませんか?」など相談してみるのも良いかもしれません。また、冷蔵庫などの大型家電は、ほとんど買ったら輸送と配置の手数料なしでやってくれます。全国異動となった場合も、全国に支店がある電気屋なら、大抵転居先にも運搬が可能です。引越と冷蔵庫の買い替えのトータルで得するかもしれません。

③ 有名どころの引越業者だけではなく、地元のローカル業者も見積をとる。

意外に有名どころだけでなく、地元のローカル引越業者の方が安くなったりすることもあります。インターネットで検索しても出てこないような業者もあり、地元の引越経験者しか知らない業者もあったりします。

4 引越後、住所変更が必要なものをリストアップしておく。

引越はめっちゃドタバタします。あらかじめ、どのような手続きをするべきなのかリストアップするのはもちろんですが、住所変更が必要なもののリストアップもやっておいた方が良いと思います。届出が必要なものは、最終的に自分しかわかりません。例えば、個人的に登録しているものなど、わすれがちですので、2カ月前くらいから思いつくままリストアップしておきましょう。また、リストアップしたものは、次の引越の際も活用するため、ファイリングして取っておきましょう。ちなみにファイリングするファイルは、引越関連のもはとりあえずとっておいた方が無難です。例えば、引越の契約書など、使った車両の積載量など、次の引越をスムーズにするため、あると便利です。

5 陸・海・空自衛隊で内示発令時期はぜんぜん違う!

知人に聞いたのですが、全く違うようです。陸上自衛隊では、夏の8月1日、冬の12月1日(←最近スタンダードになってきましたね。)、春の3月23日と、ほぼ”定期”での異動が通常ですが、海上自衛隊は、内示発令1~2週間で異動とかがあるそうです。引越の準備や新居の手配もままならぬままの転属だそうです。艦艇勤務の人とかは大変そうですね。船乗りの高い給料も、そのような制約に対する代償と思えば納得です。航空自衛隊は、なんか中途半端な時期に異動しますよね。3月25日とか、4月10日とか・・・。私の知人の航空自衛官は、全国異動の内示発令前の調整で、「単身赴任になるから、準備のために異動日を1カ月遅らせて!」と言ったら大丈夫だった、という話もしてました。本当だったら、めっちゃ融通効きますね。ちょっと疑わしい・・・。

6 最後に

引越は、めちゃくちゃ疲れます。新しい家、新しい土地、新しい環境、・・・それらを前向きに受け取ることができればよいのですが・・・。また、異動が終わった瞬間、次の異動のことも考えることが、重要です。それゆえ、自分・家族への精神的・金銭的な負担も大きいというのが自分の経験則です。私の自衛隊からの転職も、これらの負担が大きすぎるということも要因の一つでした。

異動・引越は、家族の理解、物心両面の事前の準備及び迅速な対応が重要です!そのためには、早め早めに取り掛かりましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA