【雑感】幹部自衛官から退職・転職1年経過【思い出】

仕事

幹部自衛官から退職・転職をして約1年が経ちました。

昨年の今頃、防大~陸上自衛隊と、社会人になってから自衛隊の中のことしか知らない自分がやっていけるか、夫・父親として家族を養っていけるか、家族と自分の幸せを追求し、実現できる目途は付くのか・・・とても不安な状態と将来への期待の半々でした。

1年経過した結論としては、退職(転職)時に抱いていた不安はほぼ払拭、自衛官を続けていたら持てなかったであろう将来のビジョンも持つことができました。

なので、退職・転職の後悔は全くありませんし、今の生活がとても充実しています。ただし、私は退職・転職を絶対におススメするわけではありません。以下、”私自身の経験”を振り返り、自衛隊の退職・転職を迷っている方の一助となれば幸いです。

私の退職・転職から当初・半年・9カ月の雑感振り返りはこちらを参照してください。

退職のきっかけ→【幹部自衛官から転職】私の退職のきっかけとは?

転職活動→【体験談】30代幹部自衛官から転職活動

半年経過→幹部自衛官から退職・転職6ヶ月雑感

9カ月経過→【現状・心情】幹部自衛官から転職9カ月後【雑感】

転職から約1年経過、転職後の生活について改めて考える。

半年・9カ月経過の雑感に修正等を加えて、良かったこと、悪かったこと(後悔・不安)、反省点に対する処置・対策を考えます。自衛隊からの転・退職を考えている方の一助になれば幸いです。

ただし、私の転・退職後の前提条件として、

1 妻・子供という家族の存在、また、妻の実家に近いので子育ての援助が受けれる環境。ただし、コロナの第5派が襲来した7月末以降は、義両親の援助も限定化。

2 転職先は、今までの私の自衛官としてのスキルはそこまで役に立たない新業種(会計・税務関連)であり、完全週休2日制・祝日休み・有給取得可能(年間休日120日以上)、繁忙期以外は特に残業なしの良好な勤務環境、しかし、給与収入は自衛官時代の半分程度(参照:自衛官時代との休日数の比較)

というような状況です。家族や仕事の環境は人によって異なるため、私の体験や価値観を、あなたの価値観や環境にあてはめて参考になるところだけをピックアップしてください。

【 良かったこと 】

1 自分の時間が圧倒的に増えた。そのため、

⇒ 家族との時間が増えた。→子供の成長を実感、育児・家事負担を分散→妻・子供も自分のやりたいことをやれて彼女ら自身の人生が充実更に家族の幸せ度につながる・・・正のループ

⇒ 自分の人生について考える時間が増えた→自衛官時代とは考えつきもしなかったライフプランが思い浮かんだり・・・。自衛官を続けていたなら、「退官後はどうするか・・・」と考えるところだったが、今は、5年後(40代前半)、10年後(40代中ごろ)、20年後(50代後半)の自分のライフプランを、やりたいこと・仕事を前提にして考えることができる。また、これは、転職してやっていけるという体験から、「変化を恐れない・厭わない」ということに繋がっていると思う。

⇒ 勉強・読書の時間が増えた→恥ずかしながら、30代半ばで学ぶ楽しさに気づき・実感。今現在は、ほぼ毎日最低2時間以上の勉強を継続している。CGSの勉強より、全然身に入ります(笑)

⇒ 職場からの就業時間以外の制約が一切ない。むしろ、この1年間、上司等から職場外で1度も電話すらかかってきたことはない。→先日の台風の日は、無理せず仕事を休み、家族と一緒に家にいることができた。自衛官時代は、災害の発生を予期して、派遣の準備をするか、「一応・・・」ということで、自主的に駐屯地に待機していたことも・・・。それを考えると真逆ですね。

2 新しい業種(会計・税務関連)について、新たな知識・技能を取得

⇒ 今の仕事の知識・技能は自分のライフプラン(特に、マネープラン)に直結

⇒ 公務員とは違った「企業として利益を出すこと」や「会社員としての在り方」に学ぶことができる

大きくは上記の2点です。自衛官時代と違い、長期の演習、当直、初動待機、日々の残業等々の仕事に割かれる時間が大幅に減ったことが人生の充実につながっています。今思えば、あの長い演習・検閲の厳しい環境・疲労は確実の私の寿命を縮めていたを思います(笑)また、幹部自衛官としての部下への服務指導もかなり負担があったため、その点の心労がなくなったのも大きいかと。

9カ月から1年経過の過程で、仕事にも慣れ、更に自分の時間の充実を図ることができています。

【 悪かったこと(後悔・反省・不安) 】

1 自衛官時代から「自衛官としての信用」「安定した給与・福利厚生」を活用し、不動産投資を始めておくべきだった。

⇒ 転職後、不動産投資の魅力について気づいたが、今の自分の所得では、投資用不動産を取得するための信用が足りずローンが組めない

2 収入の低下、自衛官時代の半分になったこと

⇒ 子供のことを考えると、今後、ますますお金が必要になってくるけど大丈夫か→転職から1年経過した今、資産運用の本格化で、自衛官時代よりも純資産の増加は加速(退職金も含めて、退職時から純資産は1.5倍に。)している。また、転勤による妻のワンオペ育児発生のリスクが無くなったこと、私の毎日帰宅・完全週休2日制により、妻も働ける環境ができ、共働きができることになったことにより、自衛官時代の私一人が収入源であった時よりも世帯所得は大きくなっています。

私の反省は上記の2点のみです。1点目の不動産投資については、そもそも知らなかった、深く考えていなかったことですが、現役の自衛官の方に知っておいてほしいのは、自衛官の「信用」は活用すべきだと言うことです。特に、不動産投資は「信用」による銀行等からのローンが成功のカギとなるため、自衛官の投資としては最適です。現役時代も不動産投資の話・誘いがなかったわけではないですが、その時は「うさん臭い」の一言で片づけて考えてもいませんでした。ちなみに不動産投資のローンを組めるひとつの基準としては、①年収500万②継続勤務3年以上が一つの目安のようです。おそらく10年程度勤務されている自衛官の方はこの基準をクリアできるのではないでしょうか。また、不動産投資について学びたい方は、2~3冊初心者向けの本を読めば十分学ぶことができますよ。そに加えて、良い投資用不動産に巡り合えることと、不動産所得を最大限活用できる知識(所得税に関する知識等)は必要ですが。

【 反省点に対する処置・対策 】

特に収入の低下については、人生の充実に大きく係わってくるため、処置が必要です。そのため、現役時代から少しずつ学んでいた産運用を充実・加速させています。長期・分散・積立の積立NISAとiDeCoを柱に、その他、IPO・暗号資産・特定口座による投資信託・ETFによる運用を実践しながら学んでいます。その過程で不動産投資に関する魅力にも気づかされました。今後、新しく始めたいのは不動産投資、米国ETFの定期買付による運用をやってみたいと考えています。私は、「財布の口は多いほうが良い」、つまり収入源は多い方がよいと考えています。ただ、多くしすぎると管理するのが大変になってしまうので、その点は工夫が必要です。基本的には、積立系は管理する手間が省けますのでお勧めです。

最後に

私は幹部自衛官を退職した矢先は、「自分が抜けて大丈夫だろうか?」と真剣に悩んでいましたが、退職後に現役時代の職場から業務に関する問い合わせの電話も一切なく(気を使っていただいていたのは間違いないですが。)、「自分が抜けても問題なかったんだ」と前向きに捉えることができました。急に抜けた穴を埋める方はとても迷惑だと思いますが、その点には感謝をしつつ、退職・転職後は、自分自身・家族のことを考えることに集中しなければなりません。自衛隊は、人員数で言えば最大の公務員数を誇る組織です。抜けた穴も、埋めれるだけの余力はあるはず、と前向きに考えることも重要です。

別に退職・転職を薦める訳ではないですが(笑)

1 COMMENT

あおぞらまもる

はじめまして
自衛官時代から「自衛官としての信用」「安定した給与・福利厚生」を活用し、不動産投資を始めておくべきだった。

とおっしゃっていますが、具体的に教えていただけたらうれしいのですが。

よろしくお願いします!

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA